2025.12.22

2025年の mount inc.

本年も、mount が手がけた11個の制作物を一挙にご紹介します。
2回目となる総括ですが、昨年以上に「現場の声」が詰まった内容になりました。制作背景にある思考のプロセスや、メンバーそれぞれが直面した課題への向き合い方など、ここでしかお伝えできない記録が揃っています。
1年間の歩みを時系列で追いながら私たちのものづくりへの想いをより身近に感じていただければ嬉しいです。

2025 Showreel

目次

1. GYRE_来たる世界2075 テクノロジーと崇高

De山﨑

急速に進化するAIやテクノロジーが放つ気味の悪さ。けれども、怖いもの見たさでついつい覗き込んでしまうような...。
そんな感情が交差する作品群を、フォトグラファーの西部裕介さんが鮮烈で美しく、吸引力のある写真で捉えてくださいました。

Dev須多

背景の演出は作品からインスピレーションを得てテクスチャや動きを形にしていきました。不気味だけどカッコいい、、でも不気味、「きもカッコきもい」と言うワードが表現の軸にありました。演出部分はフラグメントシェーダーを使って表現しています。ノイズやレイマーチングを用いて細胞や肉体的な質感を持つビジュアルを作っていきました。

2. GYRE_創造と破壊の閃光

PM/De山﨑

本展は草間さんご本人のご意向として、ダイアログという形ではありながらも、草間さんを中心とした展示にはしたくない、という思いがありました。なぜなら、草間さんがどの作家に対してもライバル視をしているから。
そんなヒリヒリするような感覚を、フォトグラファーの上村さんと話し合い、作家同士の間で走る火花・閃光と捉えて写真で表現しました。閃光は、展示会場で上村さんがライトを手に持ち、作品の間で振りながら撮影をしています。粘り強く絵作りにご協力くださった上村さん、本当にありがとうございました。

Dev山下

草間さんと作家さんの作品を通しての対話を、写真でどう表現するかということを、上村さんと一緒にこだわったプロジェクトでした。
事前にどんな工夫で表現するかというのを把握していたものの、実際に撮影後のデータを見たときには感動しました。
そして、写真をサイトに反映した時にもう一度感動しました。上村さんの写真の力で展示の魅力を引き出すことができたと思います!
(PMとデザインの二刀流をした山﨑さんも凄かった...)

3. 3rd inc.

De渡辺

理念策定まで担った点が特に大変でした。自分にとって経験の少ない領域で、会社の“人格”を形づくる重要工程だったため緊張感がありました。
デザインは「普遍の変化」をテーマに、レイアウトで普遍性、モーションで変化を表現。これは自分以上に須多くんが大変だったと思います。

Dev須多

ページ遷移の演出は最後の最後までチューニングを行ない力を注いだ部分です。普通にサイトを見ていると遷移の演出はほんの一瞬ですが、その一瞬でハッと驚きを与えるため、DOM要素とWebGLによる3Dの同期、カメラワーク、1px単位でのテクスチャ表現などなど心血を注ぎました。

4. GYRE_永劫回帰に横たわる虚無 三島由紀夫生誕100年=昭和100年

PM仲橋

三島事件(三島由紀夫が亡くなった日)のとき、キュレーターの飯田さんは中学生だったそうで。当時の学校の教師の言葉やその時からの感情を、インタビューで聞きました。飯田さんが三島生誕100年にあわせて展示を開くというのは並々ならぬ想いがあると感じ、私はこの感情をどうやったらそのままサイトで伝えられるのだろうか(難しすぎる)と悩みました。そしたら、ライターの村岡さんが迫力とともに文章に紡いでくださって。すごいです、村岡さんは。たちまちファンになりました。

Dev須多

作家ごとに異なるレイアウトパターンを実装するのは、なかなか骨が折れる作業でした。このようなエディトリアルなデザインを実装する機会はないと思うので、実装泣かせのデザインでしたが楽しみながら取り組めました。

5. 大丸松坂屋百貨店百様図_サイト

TD岡部

紙を扱うプロである三澤研究室のみなさんに「紙っぽさ」を提案することは、プレッシャーを感じる一方、三澤さんたちだからこその示唆もたくさんいただきました。(紙のままならなさ、カサコソする感じ、などなど)
紙のサンプルを見ながら触りながら実装したのも良い思い出です。

Dev寺田

紙が動いたときに出てくるときに出てくる文字「じりじり」「ひゅるひゅる」「すー」「ぽぽぽ」などは、
三澤研究室のみなさんが、岡部さん作のツールを通して実際にwebに反映しながら開発してくださいました。
文字(オノマトペ)があることで、より、豊かに感じられます。
紙の重なりとオノマトペによって「しんしんと降る雪」「夏のお日様」「水槽からみえる大きな熱帯魚」...など、いろんなものに見えてきて、
楽しいサイトです。

6. 大丸松坂屋百貨店百様図_プロモーション動画

AD林

横幅40m 高さ4m という経験したことのない大きさのサイネージだったので、体験が想像できないというのが一番の壁でした。いまの事務所にたまたま白い壁で周りになにもない空間があったのでプロジェクターで投影して部分的にシミュレーションして体験を検証しました。作っては壁面投影し修正するみたいなルーチンでした。(自宅に眠ってた高輝度プロジェクターが役立ちました)

Vd山下

CMやサイネージの映像は、普段制作するウェブサイトとは違い、見るためのアクションが必要がなく目に飛び込んでくる広告媒体なので、どうやったらぱっと見で印象を残せるか、逆にずっと見てられるかということを悩みながら制作を進めていました。「じゃじゃん」の出てくるタイミングは何度も何度も微調整を重ねて、音楽付きかどうかで絶妙に出すタイミングを変えています。20本以上の動画を一人で編集していたので、かなりギリギリの状態でしたが、プロジェクトメンバーにはとても助けていただきました。特にPM仲橋さんには頭が上がりません。。(仲橋さんお手製の納品マップが命綱でした)

7. WRITING & DESIGN

TD岡部

「夢中だったので記憶がない」と言いたいところですが、企画資料のバージョンを見るとたくさん試行錯誤していたようです。
中にはヒヨって無難に落ち着こうとするものや、都合が透けて見えるものも…。
その度に、CDイムや高崎さんたちがひっぱりあげてくれたんだなあと。。

PM仲橋

黙々と、ひたすら机に向かって、ものづくりをする部屋に、気持ちのいい光が差し込む空間に影が落ちている…。
みたいなことは序盤から決まっていました。
最終的な表現は、高崎さんやイムさんからの助言や思いつきなどと、
岡部さんの絶え間ない執念・熱意・負けん気、プレッシャーとの戦いの結果です。

8. コクヨ

AD米道

構成を考えていく中で、何度も社内でレビューし、正しいけれどつまらない、そういった感触だけが最後まで課題感として残ったままでした。文房具だけの会社じゃない、領域がどんどん広がってきた、そういったコクヨの本当の姿を伝えることを考え続けていくと、どうしても「正しく説明」することに囚われて型にはまったありがちな説明になってしまい、頭が固くなっていました。でも、コクヨのみなさんはもっと楽しく軽やかにものをつくっているはず。ものの言い方や人格を加えることで、その企業らしさをもった自己紹介に感じるような編集方針が見つかっていきました。
というような、サイト設計やサイトデザインに取り組みながら、コクヨの第4次中期経営計画の企画資料もつくっていた2024末〜2025初頭が一番きつかった!記憶があります。

De井出

本サイトのデザインは、各ページごとに数多くのボツ案を積み重ねながら制作しています。試行錯誤を繰り返すことで、「これが最もわかりやすい」と思える形にたどり着きました。スペコン制作では、チーム全員のイメージを揃えるため、After Effects による動画や Blender での3D動画を用いて共通認識をつくっていきました。3D 以外の平面的なイラストも、立体の動きに自然に馴染み、ワクワクしながら飛び出して見えるよう細かく調整しています。公開二日前に担当メンバー以外のスマホで全く動かないものがあることが判明。1日で動くように対応したの奇跡だと思います。

PM楠本

関わった方々の人数はもちろん多かったと思いますが、みなさんと会話した時間の長さと深さを知ってほしいなあ、と思います。毎日、話し合いが繰り返され、それがひとつのカテゴリの話ではない中で「整理し、最もいい形で着地させなければいけない」という日々追われている恐怖はただならぬものだったと、客観的にみられる今なら思います。と同時に、その毎日を共にしたクライアントさんの力はとてつもなく重要で、本当に感謝してもしきれないなと深く心に刻まれています。公開直前まで追い込んでいた濃い記憶がすべてを覆ってしまいますが、キックオフした日から 10/2 まで一瞬たりとも深呼吸するひまはなかったです。「泥くさくやる」ってどんなこと?と思われるかもしれないけれど、とにかく耐えること以外にありません。米道さんと仕事をするといつも純度の高い狂気に触れるのですが、本当にすごいんです。という言葉でしか言い表せないことに悔しくなります。mount の裏側の根底にあるものは、耐えることだと思います。

9. GYRE_衣・食植・住

PM堀江

ウェブサイト・映像企画は、展示内容が固まる前からスタート。野村友里さんの取材に同行させていただきながら、人や土地との出会いから何を感じ、どのように展示として結実させていったのかをmountチームで記録していきました。
各所への連絡・確認・調整は、できるだけ丁寧な対話を大切に。効率だけを重視するのではなく、安心感や納得感を持っていただけるよう、ツールを適宜使い分けながらコミュニケーションを重ねました。
「地域や自然とどう関わっていくか」ということは、個人的なテーマとしても長らく心の中にあったため、最後にこの展示に携わることができてうれしく思います。

Deタイ

展示内容から受け取ったお米への思い、田んぼの空気や、そこに暮らす人たちのまなざしに触れるうちに、お米のことを、より繊細に、大切に、丁寧に描きたいと思うようになりました。その気持ちをそっとページに落とし込もうと、背景には土の質感を、あしらいには米の漢字や稲の形を忍ばせています。小さなモチーフでも、ふと目に留まった瞬間に「あ、ここにもお米が」と感じてもらえるような、静かな余韻を目指しました。

10. 貝印

PD吉田

岐阜の関市にある工場などに視察に行った際の話。移動の車中でデザイン部の大塚さんと、ジャガー(自動車)の新ブランディングやプロダクトデザインについて熱く語りました。
デザインが本当に好きなんだなぁと思ったと同時に、「良いものを作りたい」という思いが湧き上がりました。という裏話でした。

AD林

じつは公開ギリギリまで、演出/コピー/レイアウトなど諸々を作り変えるということを繰り返していました。「やっぱりこのほうがいいんじゃないか?」「こうしたらもっとよくなりそう!」とか。最後までいっしょに駆け抜けてくれたプロジェクトメンバーには本当に感謝です。そんななか助けになったのがトップページで出てくる次のコピーでした。笑 「ほら、まだまだよくできるじゃないか。」

11. GYRE_アウトサイダーアート

PM重久

入社してから初めて関わらせていただいたお仕事であり、私にとっては初めて見るウェブサイト制作の現場でもありました。1から10まですべてが学びで、メールや連絡の1文1単語を眺めて必死に追いかけていました。洗練された情報の整理や配置にはすべて意味と目的があり、細部までこだわり抜かれたものが一つの形になっていく過程に深く感動しました。

De勝又

入社後初めて携わった案件で、ずっと尊敬していた方々とご一緒できたことに胸が熱くなりました。作品のトリミングへの配慮、洗練された情報の整理・配置すべてに、明確な意図があることを肌で学びました。この貴重な経験を今後も折に触れて思い出し、前進していきたいです。

おわりに ─ 私たちのものづくりと会社紹介

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。本年も多くの素晴らしいご縁に恵まれ、こうした記録を残せたことに心から感謝しております。

mountでは、決まった型にはめるのではなく、その瞬間のベストを愚直に探り続ける「よいものづくり」を大切にしています。私たちがご提供できる価値や、具体的なプロジェクトの進め方については以下の資料に詳しくまとめております。

新しい挑戦のパートナーとして、皆さまのプロジェクトに伴走できることを楽しみにしております。個別のご相談も随時承っておりますのでどうぞお気軽にお声がけください。

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